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2016年01月11日 00:00

日本産伯国食材の周知を 

在日食品関連会社などが連携

【東京支社=山崎功祐】日本国内で主にブラジル食材の製造・販売を行うブラジル人オーナー企業約25社などで組織する「ブラジリアン・ビジネス・グループ・アジアジャパン」(橋本秀吉代表)は、ブラジル食材の日本人への周知に力を入れている。リオ五輪を前に、日本全体でブラジルへの関心が高まる好機を生かそうと話が進められている。

 主にブラジル食材の製造・販売を行う企業は、群馬、神奈川、静岡など在日ブラジル人が多い地域にあり、ブラジル料理レストランやスーパーも同じ地域に多い。各企業で主にブラジル人向けに販促活動を行ってきたが、同グループのように広範囲で企業が連携し、「日本のオールブラジル」で日本人向けに販促活動を進めていく動きは今までになかった。

 在日ブラジル人が30万人以上いたリーマンショック前と約18万人となった現在とでは、企業にとって市場は大きく異なる。ブラジル食材を購入するブラジル人の元々の数が減っただけでなく、約18万人のうち10万人以上が永住ビザを持ち、彼らは食品添加物の不使用や無農薬など、食の健康志向も重視する。企業にとって、在日ブラジル人の変わる食へのニーズに対応しつつ、どうやって日本人にもブラジル食材を受け入れてもらうかが共通の、かつ最重要の課題だ。

 ブラジルに元々興味を持つ日本人以外は、ブラジル食材について知る機会があったとしても、それをどこで買えるのかを知らない。同グループでは、日本人にブラジル食材について知ってもらうだけでなく、日本のどこで買えるのかも伝えられるプロジェクトを企画している。

 今月には、在日伯国総領事館で総領事が推薦する日本で製造されたブラジル食材20選を決める「FAVOR BRASIL MADE IN JAPAN」を開催予定。この20選をきっかけに、まだブラジル食材を食べたことがない日本人に知ってもらい、購入場所も伝えられる企画を整えていくという。

 また、昨年2月のサンパウロのカーニバルで立佞武多(たちねぷた)を登場させるプロジェクトの際に活用されるなど、慈善活動などの資金調達手段として日本でも浸透してきているクラウド・ファンディング(インターネットを活用して大衆から資金調達をする)サイトを活用した資金調達も同グループで行っている。同サイトへは海外からの資金援助参加も可能で、同グループはブラジルからの協力も呼びかけている。

 同グループが資金調達を行っているサイトは、次の通り。READY FOR(https://readyfor.jp/projects/BBG201511101)

 橋本代表らは、「ブラジルの食文化に日本食材が少しずつ入っていったように、日本の食文化にもブラジル食材を少しずつでも受け入れてもらえるようにしていきたい」と意気込みを語っている。

2015年1月8日付